エンガノ島 | Enggano

スマトラ島の西、マンタウェイ諸島を南にたどった先に浮かぶ珊瑚礁の島エンガノ。

エンガノ島には現在6つの母系氏族 tuku'h がある。Kaitora、Kaarubi、Kauno、Kaharuba、Kaahoa の5氏族と新しい Kamai である。現在でもそうだが、島にはよその土地からやってきた男性が非常に多いから母系であるのは歴史の必然ともいえる。
氏族外婚が基本で、結婚をしても帰属する氏族が変わることはないが、出来た子どもたちは母親の氏族に帰属することになる。女性の末子は親元を離れずにすべての財産(といっても装身具や槍などの武器がおもなもの)を相続した。

まるで鳥の巣のようなエンガノ島の家屋はもはや存在しない。実際の建物をおぼえている長老さえいないので、かなり古い時代に過去のものになっていたようだ。

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エンガノの家屋[Modigliani 1894]

夫婦 ûrpahuy の住む Yûba Kakadie(丸い家)は4本の柱 yûkunに載った高床建築だった。氏族の長 ekapu yahau'(慣習の長)の住む家だけは、当時の氏族の数である5本の柱だという説もあり。柱には kiteiapoa の木を利用。床板の上にタルキ ema を築き、小舞 pran をめぐらして屋根 kôko'h の骨組みとした。タルキには apoa の木を割り裂いて使用、小舞には蔦の一種 doh'bed を割り裂いて使用した。屋根は kihi と呼ばれるトウの葉 puruh kihi を編んで葺いた。棟 pahunum (ヘルメットの意)には板などを置いた。屋根には小さな穴が穿たれていて、一木を刻んだ梯子 をつたい登ってこの扉 yakarub から屋内に出入りした。

屋内 yahob は壁 yukuk のない一室空間で、村落間の争いがあり、敵の攻撃を避けてわざわざ屋根裏に寝たともいう。寝所 uehê にはパンダナス animâ のマット dapi を敷いて寝た。屋内には家宝の槍や剣がならべられ、炉 bâkpu はなかったともいう。 床下 kitèrui に築くベランダ状の床 kon'ma は集会場として使われるが、むかしの家にはないものだった。

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Meok村Pakuaha Karaaiの八角形をした Yûba Kakadie。看板には「Kaitora氏族の統合を象徴」とある
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Meok村PabuuiにあるKauno氏族の慣習家屋。
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Kaana村に観光用に建てられたという家屋。氏族の数を象徴して六角形平面につくられたが利用されることなく朽ちている。


2013

Enggano Island is about 100 km southwest of Sumatra, Indonesia. It is about 35 km long from east to west and about 16 km wide from north to south. Its area is 402.6 km², the average elevation is about 100 m, and the highest point is 281 m. Enggano Island - Wikipedia

Engganese Population 1,500 (2000 census), decreasing. Enggano - Ethnologue

The Engganese word for house is euba. Most conspicuous is the beehive house (euba ekadodio), but this type was not the only one..... Beehive houses on Enggano - Rijksmuseum voor Volkenkunde

Several houses were once in a beehive circle and thus constituted a settlement. The house of the leader stood in the middle and was slightly bigger than the rest of the houses. ENGGANO ORIGINAL TRADITIONAL HOUSE



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"Yup Kakadie" at Museum Bengkulu : Yup kakadie is a house for chief of Enggano ethnic that shaped in round home staging that embedded in the ground. The floor height around 3-4 meters with the diameter around 3-4 meters. The shaped of the top in this house is dome made of rattan leafes that also use as a house wall. Yup kakadie have not kitchen, the meals for the tribe chief provided by the citizen. Thus building surrounded by the citizen's houses that shaped as rectangle that have function as the protector for their tribe chief. (Permanent Exhibition's Catalogue 2013)


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kihi : トウの一種。太いmanao に対して幹は細く、群生するため、エンガノでは葉を屋根葺き材に利用した
no photo
doh'bed?? : 蔦の一種で水をとることができる。割り裂いて小舞にした。
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animâ : パンダヌス。葉を編んでマット dapi にする。実は食用にした
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i't : バナナ。葉を女性は衣装としてまとった
no photo
pakihyum?? : 男の衣装に使う葉



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kitei : 重く堅い木で柱に利用。インドネシアで一般にmerbauと呼ばれる太平洋鉄木。
タニンバル・ケイ島 | Tanimbar Kei
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kidauru : 軽く水に耐えるので板材に最適、船材としても利用する。インドネシアで一般に ketapang。アーモンド状の実は食用になる。
タニンバル・ケイ島 | Tanimbar Kei
no photo
apoa :


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iyû : picong キャッサバ kiko やタロイモ udop 、サツマイモ eba がもたらされる以前にはこの実を食用にしていたという。種の中身をつぶし、布にくるんで川の水でさらし、茹でてからさらに一晩水にさらして食べる。手間がかかるので米のあるいまは食用にしない。

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hiu'b : terap。パンの実に似る?実を食用にした。

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koknya : melinjo はエンガノ島の特産品。粉にして澱粉




エンガノ島アクセス情報 2013年版
エンガノ行きのフェリー PuloTello は火曜、金曜の週2便、ブンクルの南20kmの Pulau Baai 港を夕方5時に出港。 料金は55Krp、チケットは当日出港前に購入すればよいが、ベッド席(値段変わらず)はすぐに埋まるので、安く寝るつもりなら早めに行くのがよい。エアコンのある広間は +20Krp、マットがあり、充電も可能。船員と交渉してエアコン、テレビ付きの個室 +300Krpがとれればさらに快適。トイレ、水場がほぼ占有できる。フェリーに旅行客は基本いない。

天候がよければエンガノ島南部の Kahyapu 港には翌朝6時頃に着く。ただし、悪天候で着岸できず、夕方まで待つこともある。同じ船でエンガノ発は水曜、土曜の夕方。

エンガノ島に宿泊施設はない。建設予定のホテル敷地はあるが完成は未定。公共交通機関やタクシー、ojekの類もない。知人を頼るしか手がないのが現状。
島の北岸に飛行場を建設中。2年後に開港の予定というが、、、

島内には東海岸沿いに6つの村があり(西海岸にあった集落も便利な東へ移転)、いずれも車かバイクによるアクセスが可能。このうち移民の村を除くエンガノ人本来の村は徒歩圏内にある Malakoni、Apoho、Meok の3村。エンガノ市役所は Apoho にある。海はきれいだが伝統文化を期待しないほうがよい。エンガノ語さえもはや話せない島民が多い。
電話は Apoho 周辺なら3Gが使用可能。ただし、simpati のみ。電気は午後6時から11時の5時間だけしかないので、充電機器は要注意。
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[文献]